【Twitterのアルゴリズムが公開】企業アカウント運用者が確認すべき重要ポイント

運用担当者必見!Twitterオススメツイート表示アルゴリズム解説

2023年3月31日、Twitter社がおすすめツイートを表示するアルゴリズムの一部を公開しました。これは今後のTwitter運用に非常に大きなインパクトをもたらすもので、企業の公式アカウントやブランドアカウントが運用アプローチを意思決定する際に、重要な参考資料となります。

本記事では、「話題になっているが実際どんな影響があるのか」「時間が無いので要点だけ知りたい」などとお思いのTwitterアカウント運用者の皆さま向けに、弊社が読み解いたアルゴリズムの要点と、それを踏まえた今後のアカウント運用案を紹介致します!

なお、イーロン・マスク氏はこのアルゴリズムを24~48時間ごとに更新していくともツイートしており、Twitterのスペースでも以下のように発言していることから、今後ほぼ毎日のように微修正が実施されると想定できます。

「公開したアルゴリズムはかなり恥ずかしいもので、多数の間違いが見つかるだろう。われわれは迅速に修正するつもりだ」

Twitterスペース上でのイーロン・マスク氏の発言(弊社仮訳)
上記で参照したイーロン・マスク氏のツイート

そのため、本記事で紹介するアルゴリズムはあくまで2023/4/1時点でのアルゴリズムであり、今後変更される可能性がある点に注意してください。また、内容は弊社が読み解いたものであり、正確性を保証するものではない点にもご留意ください。

【この記事はこんな方におすすめ】

  • 企業やブランドのTwitter運用に携わっている方
  • Twitterを活用して自社ECの集客を伸ばしたい方
  • ツイートの露出やフォロワー数を増やしたい方
目次

Twitter社が公開した資料

Github

Twitter社は、オススメツイートに表示するツイートを決定するアルゴリズムの一部をGithub上で公開しました。ソースコードをご覧になりたい方は下記のリンクをご確認ください。

Github-Twitter Recommendation Algorithm

公式ブログ

また、公開したアルゴリズムに関してTwitter社による解説も公式ブログで公開されています。

Twitter-公式ブログ(Twitter’s Recommendation Algorithm)

アルゴリズムの一部抜粋・要約

以下に、アルゴリズムを一部抜粋・要約したものを掲載します。本記事投稿時点で公開されたアルゴリズムの中から、重要と思われる要素を弊社で抜粋したものです。

実際には「おすすめツイートに表示するツイート」は本記事で紹介する以外にも様々な要素により決定されています。以下の内容は、あくまでそれら多数の要素の一つとしてご理解ください。

なお、この点数表はわかりやすくするために”like(いいね)されることを1点とする”という条件で各要素を数値に変換したものです。実際のコードで使用されている関数や閾値とは異なります。

基礎点

【点数表】

  • like(いいね)をもらう:1点
  • リツイートされる:2点
  • リプライをもらう:54点
  • like(いいね)をもらったうえにリプライをもらう:22点 ※1
  • プロフィール閲覧:24点
  • 通報される:-738点
  • ビデオのプレイバック:0.01点
  • ネガティブフィードバック:-148点 ※2
  • replied_reply_engaged_by_author:150点 ※3

※1:リプライをもらう点数に更に加点と思われます。
※2:定義不明。
※3:もらったリプライにリプライすると150点、という意味だと思われます。

加点要素

  • Twitter Blueサブスクライバーのツイート
  • ツイート/リプライ欄に2分以上滞在する人が多いツイート
  • フォロー数に比べフォロワー数が多いアカウント
  • 画像や動画を含むツイート(文字だけのツイートの2倍の点数がつく)

減点要素

  • URLを含むツイート
  • 2つ以上のハッシュタグを使ったツイート
  • 以下の要素が多いアカウント
    • ブロックされた数
    • ミュートされた数
    • 不正行為の報告をされた数
    • スパム報告をされた数
    • フォロー解除された数

その他

  • 評価の高いアカウントとの交流はプラス
  • 評価の低いアカウントとの交流はマイナス

評価の高いアカウントとは、like(いいね)/リプライ/リツイートなどをした数/された数などを参照していると思われますが、評価要素はそれ以外にも多数あるようです。

本項目については本記事の後半でも解説します。

判明していないこと

  • ブックマークされるとプラスになる (真偽や重みは判明していません)

運用アイデア

Twitter Blueへの加入

有料ではありますが、Twitter Blueへの加入はオススメツイートへ表示されやすくなる加点対象です。

2023年4月1日現在では、ウェブから申し込んだ場合の料金は月払いで980円/月、年払いで10,280円/年となっています。

TwitterBlue-料金表

企業アカウントを精力的に運用していくのであれば、Twitter Blueに加入することで実現できる顧客関係の醸成や新規ユーザーの獲得のメリットを考えれば、充分に価値のあるコストと言えるかもしれません。

カタログ形式のツイート

ツイートやリプライ欄への滞在時間が2分を超えるユーザーが多い場合、そのツイートはおすすめツイートに表示されやすくなります。

物議を醸し様々な意見が集まるツイートは特に滞在時間が延びる傾向にあると思われますが、企業アカウントの場合必ずしもそれが好ましいとは限りません。

そこで、ツイートへの滞在時間を長くする工夫として、カタログ形式のツイートが考えられます。例えば、自社の新商品や関連商品を複数紹介するツリー上の投稿などです。

参考として、以下のユニクロのツイートを紹介します。カタログ形式なだけでなく、リプライを貰いやすい仕掛けがあり、ハッシュタグが一つだけなど、本記事で紹介する要素が忠実に含まれているベストプラクティスと言えます。

ユニクロの参考ツイート

もらったリプライへの迅速な対応

自身の投稿についたリプライに対して、迅速に対応することはおすすめツイートとして表示される加点対象となります。

リプライ数が多すぎてすべてに返答することが難しい場合は、like(いいね)をつけるだけでも対応するのが推奨されます。それだけで大きく加点を伸ばすことができます。

また、少し話がそれますが、自身の投稿以外にも、自社商品やサービスに関する投稿に対してlike(いいね)等の対応をすることも加点対象になるようです。自社名・自社商品名などでいわゆる”エゴサーチ”をして出てきた投稿に反応をする業務を、担当者や部署を決めてルーティンに組み込むことと良いかもしれません。

ツイートに画像や動画を添付する

おすすめツイートを決定する際、画像や動画を添付したツイートが加点対象となるプログラムも組み込まれています。

画像や動画を添付すると、タイムライン上の画面占有率も高くなり、ツイートへの滞在時間も長くなると考えられるため、これは非常に有効な手段と言えそうです。

当ブログではAIを活用して画像を生成する方法を以前の記事で紹介していますので、そちらも参考に、是非画像添付を増やしてみてはいかがでしょうか。

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海外のユーザーに情報を発信する際の注意点

越境ECに力を入れる場合など、海外のユーザー向けのツイートをする際には注意点があります。それは、おすすめツイートを決定するアルゴリズムに、デフォルト言語設定とツイートの言語を加味するプログラムが盛り込まれていることです。

特徴としては以下のようなことが挙げられます。

  • デフォルトの言語のツイートが表示されやすい。
  • デフォルト言語を英語に設定しているユーザーには、英語以外のツイートが表示されにくいコードがある。
  • 一方、英語以外の言語をデフォルトに設定しているユーザーに対して、「英語のツイートが表示されにくい」というコードは無い
  • 但し、デフォルト言語が英語のユーザーの方が、より英語のツイートが表示されやすい。

つまり、世界中のすべてのユーザーに最も表示されやすいツイートは、英語のツイートであるとも言い換えることが出来ます。

逆に、特定の言語圏のユーザーに向けてツイートしたい場合は、その言語を使う方が表示される確率は高くなると言えます。

ChatGPTに企業アカウントの運用方法を相談してみた

公開されているアルゴリズムの中から、運用の意思決定に影響を与えるであろうコードをChatGPTに入力し、運用担当者がアプローチを決定する際に重要なことを相談したところ、以下のような回答になりました。

————————————————————————-

この情報から企業アカウントやブランドアカウントがTwitterのアルゴリズムに適切に対応するためには、以下のことが重要と考えられます。

  1. ツイートの品質と適切なタイミングの投稿:Twitterのアルゴリズムは、ツイートの品質やツイートの反応数、リツイート数、返信数などの要因を考慮してホームタイムラインに表示するツイートを選択します。したがって、企業アカウントやブランドアカウントは、より品質の高いコンテンツを定期的に投稿することが重要です。
  2. フォロワーの質の向上:アルゴリズムは、ツイートに対するユーザーの反応を考慮するため、フォロワーの質が高いことも重要です。企業アカウントやブランドアカウントは、フォロワーを増やすだけでなく、自分たちのビジネスやブランドに関心を持っている人をフォローすることが重要です。
  3. ハッシュタグの適切な使用:Twitterのアルゴリズムは、ハッシュタグを含むツイートを検索しやすくします。企業アカウントやブランドアカウントは、自分たちのビジネスやブランドに関連するハッシュタグを使用することが重要です。
  4. 顧客対応の強化:Twitterは、企業アカウントやブランドアカウントが顧客サポートに使用されることが多いため、顧客からのツイートに対する対応が迅速かつ適切であることが重要です。アルゴリズムは、企業アカウントやブランドアカウントの信頼性を評価するため、ユーザーとのインタラクションを考慮します。
  5. ツイートの可視性の向上:アルゴリズムは、ツイートの可視性を向上させるために、画像や動画などの多様なコンテンツを含むツイートを好みます。企業アカウントやブランドアカウントは、適切な画像や動画を含むコンテンツを定期的に投稿することが重要です。
ChatGPTによる回答(筆者がアルゴリズムを入力したのち、複数回のチャットを繰り返して生成)

ツイートのタイミングにも言及しているのは、例えば「一定期間内に獲得したフォロワーやいいねの数」などを加味する関数がアルゴリズムに含まれているからだと考えられます。

また、評価の高いアカウントとの交流がプラスに影響することから、フォロワーの質についても言及されています。この部分はある程度コントロールできない部分でもありますが、例えば「クレームを言うため、荒らし行為をするために作られたアカウントには反応をしなくても良い」ということができるかもしれません。むしろ反応するとマイナス効果になる可能性すらあります。

自身のアカウントで誹謗中傷や批判的なコメントをツイートしないのは当然ですが、そのようなツイート履歴があるユーザーとの交流も可能な限り控える方が得策と言えるでしょう。

荒らし行為や誹謗中傷の被害にあった場合は、むやみにリプライなどの反応をせず、報告という形で対処をすることをオススメ致します。

また、複数のハッシュタグはマイナス効果になりますが、1ツイートあたり1つのハッシュタグを付与することはプラス要素になります。適切なハッシュタグを選定して添付しましょう。

最後に

いかがでしたでしょうか?

筆者自身も複数の企業アカウント運用に携わった経験がありますが、「担当者や担当部署の配置」がネックになることが非常に多いです。「出来る人が手すき時間に協力しあってがんばろう」といったような片手間の取り組みでは、ほぼ間違いなく成果に繋がりません。
企業アカウントを運用し効果を最大化していくには、適切な人員を配置し、リテラシー教育をしながら細やかに運用することが非常に重要です。

また「企業アカウントからこういう情報を発信していいのかわからない」「この対応で良いのかわからない」など、毎回上長などへの確認が必要な業務設計もよくある失敗例の一つです。適切なリテラシー教育を実施し、運用担当者に権限委譲をすることで企業アカウントの運用に成功できると筆者は考えています。

今回のアルゴリズム公開により、ある程度Twitter運用の「あるべき姿(ツイートのタイミング、内容、反応の仕方や頻度)」が見えたかと思います。それを踏まえ、誰が担当しても同品質の運用を継続できるよう、業務マニュアルを改めて作成してみてはいかがでしょうか?

2023年4月5日追記:

Twitter社が公開したアルゴリズムについて、YOUTUBE動画でも取り上げました。

今後、同チャンネルではShopify運営のテクニックやオンラインストアの集客戦略などに関する動画を投稿していく予定ですので、是非御覧ください。

【YOUTUBEリンク】


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この記事を書いた人

澤田隆史
Marketdive社長(予定)
外資系コンサルティングファームで経営/業務/ITコンサルタントとして勤務。現在はクライアントのEコマースビジネス構築支援に従事。GoogleやLINEなど、Webマーケティング領域の有資格者。

河邉錬
Marketdive副社長(予定)
大手アパレル企業とWeb広告代理店で勤務後、独立してEC事業会社を設立し、4年目で年商1億円を突破。現在はフリーランスのコンサルタントで、直近ではクライアントのEC事業売上を1年で2.5倍に拡大。

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