Shopifyストア担当者が覚えておきたい6つのこと

「現在ECモールに出店しているが、手数料節約のために自社ECに移行したい。」
「最近Shopifyで自社ECサイト・オンラインストアを立ち上げたが、まだまだ手探り状態。」
「社内でShopifyストア運営の担当者に任命されたが、何から手を付ければ良いか分からなくて困っている。」
「Shopifyストアを運営してしばらく経つが、もっと業務を効率化したい。」

本記事では、Shopifyストアに関する上記のようなお悩みをお持ちの方へ向けて、Shopifyストア担当者にとって有用な6つの知識・スキル・ツールをご紹介致します。

【この記事はこんな方におすすめ】

  • これから自社ECサイト、オンラインストアの立ち上げを検討されている方
  • Shopifyストア運営の担当者になり、何から手を付けるべきか知りたい方
  • Shopifyストアをもっと効率的に運用したい方
目次

Excelテクニックをマスターしよう

-Point!-

ECストア運営をはじめると、商品管理や注文管理など様々な業務でCSVファイルを扱う場面が増えます。そのCSVファイルは主にMictosoft Excelを使って作成・編集します。

ストア立ち上げ時の商品登録作業だけならばストア制作会社に委託するケースもありますが、ストア開店後の商品管理(商品価格や商品名の変更など)、注文管理(注文データの分析など)といった様々な場面において、Excelテクニックを知っているか知らないかで業務の効率性が大きく変わります。

これらの煩雑な管理作業に時間を取られてしまっては、ECストアにとって肝心なマーケティング業務に集中できません。また、商品・注文データにミスがあると大きな損害にも繋がりかねません。そういった作業の正確性・効率性を向上するためにも、Excelを使いこなせるようになりましょう!

ショートカット

ECストア担当者が覚えるべき主要なExcelショートカットは次のとおりです。

  1. Ctrl + C: 選択したセルやセル範囲をコピーする。
  2. Ctrl + V: クリップボードにコピーされたセルやセル範囲を貼り付ける。
  3. Ctrl + D: 選択した範囲の一番上のセルを下のセルにコピーする。
  4. Ctrl + Z: 直前に行った操作を元に戻す。
  5. Ctrl + Y: 直前に行った操作をやり直す、または繰り返す。
  6. F2: 選択したセル内の文字列を編集する。
  7. F4: 選択したセルのセル参照を変更する。
  8. Ctrl + Shift + L: フィルターを適用する。
  9. Ctrl + Shift + F: 検索と置換ダイアログを表示する。
  10. Ctrl + space: 列を選択する。
  11. Shift + space: 行を選択する(半角英数字入力モード時のみ)。
  12. Ctrl + -(マイナス): 列または行を削除する。
  13. Ctrl + Shift + +(プラス): 列または行を追加する。

これらはあくまでも一例です。実際の業務によって使用するショートカットは異なるかもしれません。大抵のExcel操作はキーボードだけで完結できるようになっているので、使用頻度の高いショートカットを覚えることで、作業効率を上げることができるでしょう。最終的にはキーボードから手を放さずにすべての操作ができる状態になるのが理想的ですね。

②関数

ECストア担当者が覚えるべき主要なExcel関数は次のとおりです。

  1. SUM: 指定したセル範囲の合計値を計算する関数です。例えば、A1からA10までの合計を求める場合は、「=SUM(A1:A10)」と記述します。
  2. AVERAGE: 指定したセル範囲の平均値を計算する関数です。例えば、B1からB10までの平均を求める場合は、「=AVERAGE(B1:B10)」と記述します。
  3. COUNT: 指定したセル範囲に含まれる数値の個数を計算する関数です。例えば、C1からC10までに含まれる数値の個数を求める場合は、「=COUNT(C1:C10)」と記述します。
  4. MAX: 指定したセル範囲の最大値を求める関数です。例えば、D1からD10までの最大値を求める場合は、「=MAX(D1:D10)」と記述します。
  5. MIN: 指定したセル範囲の最小値を求める関数です。例えば、E1からE10までの最小値を求める場合は、「=MIN(E1:E10)」と記述します。
  6. IF: 指定した条件に基づいて、2つの値を選択する関数です。例えば、A1が100より大きい場合には「OK」、それ以外の場合には「NG」を表示する場合は、「=IF(A1>100, “OK”, “NG”)」と記述します。
  7. VLOOKUP: 特定の値で表を検索し、表の中の必要な情報を抽出することができます。「=VLOOKUP(検索値,検索範囲,列番号,(検索の形)」と記述します。例えば、A1:A10に商品名が記載されていて、B1:B10に在庫点数が記載されている表があるとします。「=VLOOKUP(検索値,A1:B10,2,FALSE)」と記述することで、一致する商品名の在庫点数を返します。類似のものとしてXLOOKUPという関数も存在します。
  8. SUMIF: 指定した条件に基づいて、 指定したセル範囲の合計値を計算する関数です。

上記はあくまで便利な関数の一覧です。Excelには400種類以上の関数があり、状況に応じて様々な関数を使い分ける・使い合わせることで大幅に業務の効率性・正確性を上げることができます。まだエクセルに不慣れな方はぜひ必要に応じて検索をしたり、コラムを参考にする習慣をつけてみてはいかがでしょうか?

一例として、Microsoftが提供するコラムを紹介しておきます。

Microsoft リモートワーク コラム https://www.microsoft.com/ja-jp/biz/smb/column.aspx

handle(商品管理番号)に規則性を持たせよう

-Point!-

ShopifyではCSVファイルを使って商品登録をするのが最も効率的であり、CSVファイルの中で”handle”という項目をキーとして商品データを登録します。いわゆる商品IDにあたる項目です。このhandle(商品URL)に規則性を持たせることは2つの観点(商品管理、SEO)で重要です。それぞれ解説致します。

理由その①:商品管理上の観点

handleに規則性を持たせることで、CSVファイル内の商品データの加工が非常に効率的になります。例えば社内にある元データとの参照のしやすさが挙げられます。

また、このhandleに規則性があると、Googleアナリティクス上で一目で「どの商品がアクセスを獲得できているか」「離脱を発生させてしまっているか」などの分析ができます。

理由その②:SEO上の観点

Shopifyストアの商品ページURLは(https://”ストアドメイン”/products/”handle”)という規則で生成されます。つまり、handleは商品URLの一部としても使われます。

URLは単なるアドレス(住所)という役割だと思われがちですが、実は検索順位にも影響を与えます。URLがそのページの概要をわかりやすく示していることで、検索エンジンに理解されランク付に良い影響を与える可能性があります。

したがい、handleに規則性を持たせると、検索エンジンに商品ページの意味合いを正しく理解させることができ、結果として検索順位の上昇に繋がります。

商品画像ファイル名に規則性を持たせよう

-Point!-

以前、以下の記事でShopifyストアへの商品画像の登録方法を詳細に解説致しました。登録方法の説明は過去記事に譲るとして、ここでは画像ファイル名に規則性を持たせるべき理由を2つ説明致します。

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理由その①:画像ファイルの管理を効率化するため

ストア運営者様の中には、画像ファイル名をランダムな文字列や規則性のない(でも見れば分かる)名前にしている方も少なくないと思います。しかし、その状態だと品番数や画像数が増えれば増えるほど管理が煩雑になり、結果として業務効率を大きく下げる要因になってしまいます。

そこで、商品画像ファイル名を「”商品handle”_”バリエーション名(あれば)”_”表示順番号”」といった規則に沿って付けられると理想的です。そうすることで、後で画像の更新や削除、A/Bテストが非常にやりやすくなります。

理由その②:Shopifyアプリ「商品画像一括登録くん」を使った画像登録作業を効率化するため

上の記事でも紹介していますが、残念ながら現在(2022/12/28時点)のShopifyの標準機能による商品画像登録方法は決して効率的とは言えません。Shopifyアプリ「商品画像一括登録くん」を利用すれば、画像登録作業を自動化できます。アプリの説明は上の記事かこの記事の最後の章をご覧ください。

商品画像一括登録くんにアップロードするためのCSVファイルには、各商品handleに応じた画像ファイル名を記入します。その際、画像ファイル名をあらかじめ①で挙げたような規則で付けておけば、Excel関数を使って一瞬でCSVファイルを作成することができます。

商品管理や顧客管理で利用するタグは目的から決めよう

-Point!-

Shopifyでは商品データ・顧客データに「タグ」を付けることができ、それらを使って様々な施策をより効率良く行えるようになります。

具体的には以下の通りです。

顧客管理:タグ付けに基づき、顧客セグメントを作成することができます。このセグメントはメールマガジンの宛先などに使用できます。また、セグメントに応じた会員ページで特別な割引や会員価格、会員ランクに応じた限定公開のセールページなどを作成することもできます。

商品管理:タグ付けに基づき、コレクションを作成することができます。コレクションはいわゆるカテゴリ機能のような使い方をします。

各項目は過去にも以下記事で詳しく解説しております。ぜひ合わせてご覧ください。

①:商品管理のタグ付け機能

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②:顧客管理のタグ付け機能

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Googleアナリティクスとサーチコンソール、Microsoft Clarityを設定しよう

-Point-

Shopifyストアを立ち上げたら、まずはアクセスや顧客行動を分析する基盤を構築する必要があります。これらの分析がストア改善のすべての基礎・根拠となります。

そのために、まずは自身のストアにGTM(Google Tag Manager)のタグを設置しましょう。GTMタグを設置することで、様々なアクセス解析/分析ツールを一元管理できるようになります。GTMの導入方法は以下のサイトが非常に参考になりますので、ぜひご覧ください。

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GTMタグを設置したら次に以下のツールを導入しましょう。これらのツールはすべて無料な上、自社ストアの集客を分析するうえで非常に強力です。

①:Google SerchConsole(グーグルサーチコンソール)

自社のサイトが、

  • どのようなキーワードで検索されたときに、検索結果画面の何番目に表示されているのか
  • 何回表示され、何回クリックされているのか

といったことを確認できるようになります。

これらのアクセスは「自然検索流入」とも呼ばれます。幅広いキーワード、自社商品に関連性の高いキーワードの検索結果で上位に表示されると、広告費をかけずに集客できるため、サーチコンソール上で確認ができる情報は非常に重要な情報ばかりです。

サーチコンソールの設定方法はこちらのブログが参考になります。

WEB集客ラボ by GMO 2022年版|Googleサーチコンソールの使い方 https://gmotech.jp/semlabo/seo/blog/how_to_use_googlesearchconsole/

②:Google Analytics(グーグルアナリティクス)

サーチコンソールが「自然検索結果」を分析するツールであったのに対し、アナリティクスはストアにアクセスしたユーザーのストア内での行動を分析するツールと言えます。サイト内のどのページが最も閲覧されているのか・離脱率が高いのか、どのような経路でコンバージョンに至ったのか、といった分析が可能となります。

Googleアナリティクスの設定方法はこちらのブログが参考になります。

ferret One 【初心者向け】Googleアナリティクスの設定手順とは?初期設定と使い方 https://ferret-one.com/blog/google-analytics-setting

③:Microsoft Clarity(マイクロソフトクラリティ)

Microsoft ClarityはMicrosoftが提供する無料のヒートマップツールです。各ページがどこまでスクロールされているのか、どのリンクボタンなどがよくクリックされているのか、各ページのどの部分がユーザーの注目を集めているのかを視覚的・直感的に確認することができます。

マイクロソフトクラリティについてはこちらのブログが参考になります。

Marketding Quest 無料でヒートマップが使えるMicrosoft「Clarity」とは?設定方法や使い方を全紹介 https://www.axis-corp.com/quest/what-is-microsoft-clarity/

Shopifyアプリを活用しよう

-Point-

Shopifyは標準機能だけでもASPカートとして十分すぎるほど強力ですが、さらにShopifyアプリと呼ばれる拡張機能を使って好みの機能を追加・補完しできることも大きな魅力です。現在、ShopifyAppsは7,000種類を超えると言われており、非常に多くの拡張機能が公開されています。

マーケティング関連や物流関連、注文管理、ページ作成など様々な分野のアプリがありますので、ぜひ要望にあったアプリを探してみましょう。

①おすすめアプリ一覧記事

当ブログの過去記事でおすすめアプリをご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。

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②おすすめアプリ-商品画像一括登録くん-

私たちMarketdive(マーケットダイブ)も、「商品画像一括登録くん」というShopifyアプリを公開しています。これはShopifyストアにおける商品画像の登録を一括で完了できるアプリです。

商品登録にかかる工数を大幅に削減できるため、商品点数が多いストアや商品の追加サイクルが早いストアに非常におすすめのアプリです。無料トライアルもございますので、ぜひ一度インストールして機能をお試しください。

無料でインストール

最後に

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ShopifyストアのようなECサイトは立ち上げて終わりではありません。むしろそこからがスタートです。この記事で紹介した内容を実践してみて、ぜひ運営業務の効率化やストア分析をしてみてください。一緒に「売れるオンラインストア」を作りましょう!

Marketdive(マーケットダイブ)はShopifyアプリを開発・運営しています。商品画像一括登録くん及びMarketdiveのサービスにご興味・ご質問がある方は、以下お問合せ欄からお気軽にご連絡ください。

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この記事を書いた人

MarketdiveはShopifyパートナーであり、独自に開発したShopifyアプリ「商品画像一括登録くん」を運営しています。またEコマース専門家として、Shopifyを中心にEC事業及びデジタルマーケティングのコンサルティングを提供しています。

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